ポートフォリオ(作品集)の作り方

合格するための作品集(ポートフォリオ)は、どのような形式がいいのか。この件に関しては、私も全然見当がつかなくて、専門学校生の頃はよく話題にしていました。

今回この件について私の考えを記載いたしますが、注意していただきたいことがあります。ここに記載する内容は、あくまで就職希望者側だった頃の私の考えであって、実際は会社ごとに判断基準は全然違います。こちらは参考程度にされることをお勧めします。結局は自分自身のやり方で相手にも合ったアピールできればそれが一番いい方法です。

作品量(ページ数)

私の場合はクロッキー帳一冊が自分で決めた基準でした。私は2社に作品を提出しています。そのどちらでも作品は一冊分でしたが、少ないとも多いとも言われませんでした。

結構いい単位ではないかと思います(3分くらいで見てもらえて時間もとりません)。あるスタジオで採用担当の方に聞いた話なのですが、コピー用紙一枚にラクガキのようなものを描いて持ってきた方もいたらしいです。第一印象は悪いかもしれませんが、多分上手ければOKなんでしょう。一枚でも実力はすぐわかりますからね。

クロッキー帳の他に、コピー用紙に作品を描いてファイルに入れたり、スケッチブックを使う等の選択肢もあります。そのなかでなぜクロッキー帳を選んだかというと。

1、ページ数が多い割にコンパクトに纏められる
2、何といっても気軽(一枚紙やスケッチブックだとなぜか気が張ってしまって)
3、一冊描ききった後の達成感がある(自分の成長を感を感じられます)

またスケッチブックと違い、気に入らない作品を気軽に切り離せるというのもあります。スケッチブックは切り離していく内に、どんどん薄くなっていってしまうのですが、クロッキーならボリュームはそれほど変わらない気がします。

作品の種類

まずどこでも言われたのが「カラーを見せられてもしょうがない」です。実線がみえにくくなりますし、とりあえず作画においては色を選ぶ能力はそれほど必要ないということではないかと思います。そんなことしている時間に、もっとすべきことがあるだろうという雰囲気でした。

すべての事に共通する大前提は、線を整えることです。ガシガシ真っ黒になるまで描いていても能力は伝わりません。最終的には必ず一本の綺麗な線で整えましょう。そのために私は水色の色鉛筆で下書きを描き、鉛筆でクリンナップするという方法を使っていました。また、トレス台を使うのも手だと思います。

じゃあどんな風な作品がいいの?

基本は模写・デッサン・パースです。

ただ一般的な意味とは違う場合があります。考え違わないように注意してください。

模写

一般ではうまい人の絵を写し取るという印象があります。ただアニメ的には、似せれるかということだと私は考えています。アニメーションで、キャラクターの顔がずっと一定の方向を向いていることなんてありません。さまざまな角度から見た対象を描ける力、それが求められています。

作品として提出するものとしては、実際テレビアニメーションで使われているキャラ(全身や顔のUP)を様々な角度で、なおかつ似せて描くことが効果的だと思います。もちろん有名な作品の方が見る側も能力が読みやすいと思います。この項目ではオリジナルのキャラはお勧めしません。他人には判断のつけようがありませんので。

デッサン

何時間もかけて描きあげるようなものではなくて、いわゆるマンガデッサンです。デッサンは対象物を見ながら描きますが、アニメのようなキャラクターや世界は実際には存在しない場合が多いです。つまり見ずとも対象物を頭の中で作り上げ、紙の上に移す能力です。難しそうに聞こえますが、簡単に言うと、誰かにポーズをとってもらわなくても想像でそれらしく描ければいいのです。

そのために私が勉強したのが解剖学です。骨格や筋肉図を頭の中に入れておけば、非常に効果的だろうと考えました。それを崩していくと、参考書で良く見る立体で形をとる方法になります。

顔は卵形でアタリを取るとか、体を薄い板に例えたりする方法です。これに関しては一般的なキャラではなくて、オリジナルの方が適しています。私はすべて裸で描きました。着衣は描かなくても肉体の描きかたでその能力は判断してもらえたはずです。服はもう一枚の皮膚のようなもので、裸体が上手く描けるようになると、不思議とシワの意味、現れる場所も理解できます。

パース

遠近法の表現ができているかが伝わります、必ず一枚は入れてください。私はクロッキー帳の間に、一枚だけパースをつけた絵を描いたコピー用紙を入れました。パースの基礎は理解しています、という事が伝わればいいと判断しました。

そんなにパースをきかせた絵を何枚も入れても、逆に粗が見えそうだったので絶対にパースを崩さないように気合を入れて描いた一枚です。

さて、これらの事は、あくまでも私の考えです。結局は自分自身で考え、決めていかなくてはなりません。リアルな犬が描けるとか、激しい爆発が描けるとかでも、きっと興味を持ってもらうことは出来るでしょう。自分自身に合ったアピールの方法を見つけてください。