作画の工程

あくまで一例ですが作画作業の工程をまとてみました。それぞれの工程の詳細は下の説明を確認して下さい。

※絵コンテ作成や、演出と作画監督などの事前打ち合わせなどもあります。

工程1.作画打ち合わせ(作打ち)

演出と原画マンが、絵コンテや設定資料(キャラクター/美術)を片手に打ち合わせをします。

演出からは、絵コンテだけでは読み取りづらいキャラクターの演技や、画面構成の指示・意図などの説明を受けます。もちろん、原画からも不明点や作業内容の確認、提案などもできます。

絵コンテとは

いわば小さいレイアウトの塊です。作品全体の設計図です。

絵コンテを見るには?

商品として販売されています。

キャラクター設定とは 

キャラクターの設計図です。対比や表情集などもありキャラ表とも呼ばれます。

美術設定とは

背景や小物の設定資料です。メカ物ならメカニック設定資料などもあります。商品として販売されています。

工程2.第一原画(レイアウト作業) 

原画マンが画面を構成する設計図を作成します。
キャラクターの基本配置、パース、背景、撮影指示などが分かるレイアウト、キャラクターの演技プランとなるラフ画。後者はラフ原とも呼ばれます。主に撮影部門向けの指示書であるタイムシートも作成します。

ラフ原といっても本当にラフで描いていいわけではありません。上手い人はラフであっても必要な部分は押さえているので、後の作業に支障は出ませんが、そうでない限りは丁寧に描くべきでだと思います。怒られます。そのあたりの加減は経験を詰むことで分かってくるのではないかと思います。

レイアウトとは

一枚の紙に、背景とキャラクターの位置関係、動きの指示、カメラワークの有無やそのスピード、撮影処理など、そのカットで表現される全てが描かれた映画の設計図とも言えるものです。分業化が進んだ現在のアニメーション制作において、作品の統一感を持たせる上で重要な役割を果たしています。 
※スタジオジブリ・レイアウト展チラシより引用 商品として販売されています。

タイムシートとは

通常は、1秒を24分割したものを単位として画面上のタイミングを指定することができます。またメモ欄では細かな撮影処理や特殊効果を指定します。

工程3.レイアウトを演出がチェック

演出がレイアウト・タイムシートを確認して、必要であれば修正を加えます。
修正を加える場合は、演出指示用紙を使います。

工程4.レイアウトを作画監督がチェック

作画監督が演出の指示を反映させつつ、絵柄の統一を図るために修正(作監修正)を加えます。修正を加える場合は、作画監督修正用紙を使います。

半端なレイアウトを描いていると、この時点でレイアウト用紙は半分に折られてホッチキス止めされます。そして作画監督が絵柄から演技からすべて書きなおします。全修正です。自分の作業が何の役にも立たなかったということなので、そんな状況にはならないよう努力します。

作画監督のチェックが終わると、レイアウトは複製され、作画と背景美術へと送られます。作画と背景作業は同時進行で進みます。

●総作画監督対象カットは作画監督修正の上に総作画監督が修正

一つの作品の絵柄に関して正解があるとしたら、キャラクターデザイン、または総作画監督の絵柄なので、作画監督であっても修正を受けます。キャラクターに関しては全修正に近い場合が多い。

工程5.第二原画(原画作業)

原画マンがレイアウトと(総)作画監督修正をもとに、原画用紙に原画として清書します。
演技や絵柄などは指定された状態ですが、それをそのままなぞって描く事が完成ではありません。基本の部分は指示どおりに、でも自分でクォリティアップ出来るところは言われなくても自分で判断して追加します。

工程6.原画を作画監督がチェック

作画監督が原画をチェックします。
演出や作画監督の指示は反映されているか。
修正を入れる場合は、作画監督修正用紙が使われます。
レイアウトの時に一度修正を入れているので、この段階では部分修正が多くなります。

工程7.動画作成

動画マンが原画に作画監督の修正を反映させつつ、動画用紙を使い動画を作成します。
原画の絵をなぞるのがトレス、原画と原画の間を埋める絵を描くのが中割り。
タップの穴を利用して中割をするのがタップ割り。
中割りをする際に、ラフを描かずに一気に仕上げるのが一発割り。などなど。

動画の裏には、ハイライトや影になる部分を色鉛筆で塗りつぶします(裏塗り)。
裏塗りは後の彩色作業の時に、どこが影色かなどが分かりやすくするためです。

タイムシートに、動画を撮影するタイミングを書き込みます。

●動画検査

動画チェッカーが動画に問題がないか検査します。割り方に問題がある場合や、原画の絵が拾えてない、線のとぎれや抜けなど。

その後動画は仕上げに送られて色が塗られて、色のついた動画を仕上げたものと完成した背景が撮影に届き、撮影セクションが動画と背景を合わせて特殊効果を加えつつ映像にします。あとは音楽や音声を合わせて編集すればできあがり。

※この順番は私の経験した一部の作品で見られるものなので、順番は作品により若干違うかもしれません。 
※間にR(リテイク)・やりなおしも入ることがあります。 

学生時代に本で作画の流れを知ったのですが、全く理解出来なかったので今回まとめてみました。そのとき読んだ本には、図で「絵コンテ→レイアウト→原画→動画」だけだったので・・・分かるはずありませんね。