制作会社:P.A.WORKS TVシリーズ 最終話 「花咲くいつか」 より
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絵について
形を表す輪郭部分は黒鉛筆で、内側の形状を表すための線には色鉛筆が使われています。
ハイライトは赤、影を青の線で境界部として描かれています。線を引いたどちら側がノーマルの色と違うのか分かるように、シャシャっとピンクや肌色で塗り分けがされています。
ヘッドホンと服の影は水色で塗られています。服全体を黄色く塗っているのは、ここは髪の毛やヘッドホンとは違うものですよと分かりやすくするためです。実際に服で影色になるのは水色と黄色の重なる部分です。
左上スミに赤で×(バツ)が描かれていますが、ここは色は塗りませんよという意味です。
髪の毛で隠れているあごから首のラインがうっすら描かれていますね。この部分はトレスしませんが、基準として描かれていると動画作業で中割りする際に作業しやすくなります。
例えば、前後の絵で片方だけ首が全て髪の毛で隠れていたりすると、中割りで首が出てくる際の角度や太さが難しかったりします。
頬の赤丸は、この範囲にブラシ処理を入れる指示です。「頬ブラシ」と呼ばれています。
番号について
右側に描かれている、アルファベットと数字の組み合わせが原画番号です。
この原画において、Aはキャラクターの顔・体・ヘッドフォン、Bは髪の毛のようです。動画素材にすると、Aセルは髪の毛がなく坊主頭になるパターンでしょうか。
この原画には番号がいくつか書かれていますが、丸で囲まれた番号がこの原画の番号です。よって、「A-7」と「B-2」の原画となります。番号の下のENDは、このカット内でそのセル(AとB)の最後の番号ということで、アクションの一番最後の絵ということになります。
番号の横に書いてあるように「Aー7」の口の部分は「あき口」の原画です。大抵は「とじ口」も原画で描かれていて「中口」は動画担当が作成します。その3枚を組み合わせてセリフに合わせた口パクの動きをつくります。
目盛り
それぞれの番号の下に書かれている目盛りは、詰め指示です。
Aセル(キャラクター)の場合は「Aー4」と「Aー7」間にて7寄り1/4のタイミングに中目の絵を入れるということです。閉じていた目を開く動作です。
Bセル(髪の毛)の場合は、「Bー1」と「Bー2」間にて真ん中のタイミングの動作の絵を1枚入れる。矢印の方向がAと逆なのは、矢印の方向に髪の毛が戻る動きだからだと思います。※Aセルは前方に乗り出す動き。
こちらはグッズ購入特典として配布された原画になります。販売元に確認を取り掲載OKを頂いています。すごく有難いです。
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