制作会社:STUDIO4℃ 劇場版 「黄金時代篇I 覇王の卵」 より
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絵について
黒の鉛筆で描かれているのが「トレス線」、色鉛筆で描かれているのが「色トレス線」です。色トレス線には赤・青・黄緑などを利用します。各社の注意事項資料で利用色を指定されています。
色トレス線は、彩色の際に色を塗り分けられるように、通常色との境目に引かれています。順光の時のノーマル色、影の部分の影色、影色よりもっと暗い二号(にごう)影色などがあります。
一例として、明るいハイライトの部分を赤で、影の部分を青で、二号影の部分を黄緑でなどのように使い分けます。同じ色の線同士が重ならなければ、今回のように血、傷痕、歯茎などを赤で描いたりしても問題ありません。
塗り分けについては下記ページが分かりやすいです。
>解説:「言の葉の庭」におけるセルの塗り分け表現
ただ、間に線を引いただけではどこがどの色なのかは分かりません。それは用紙の裏側を見れば分かるようになっています。ノーマル色以外の部分を、色鉛筆で塗り分けています。これを「裏塗り」といいます。
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↓ 表面に裏塗りを合成してみるとこんな感じに。彩色後の絵がイメージできたでしょうか。
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番号について
右上の「F48」というのはセル番号です。Fということは、後ろにA~Eの6種類の何かがセルで描かれています(背景は含みません)。レイヤー順につけられる記号と思ってください。厳密にいうと6種類とは限らないのですが、今回は省略します。48はFセルの48枚目の絵ということになります。
原画をトレスした素材は番号を丸で囲み、中割りは丸で囲まないというようなルールもあります。
番号を書く場所ですが、スキャン時に写り込んでしまうと、彩色の際に消す作業が発生してしまいます。そうならないように、用紙右上のタップ穴周辺に描きます。
こちらの素材は「ベルセルクARTBOOK」の購入特典として入手しました。販売元に確認を取り掲載OKを頂いています。すごく有難いです。
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