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研修期間に体験したこと

研修開始しました

研修期間の始まりは、まさに専門学校の課題そのものでした。現在取り掛かっているのは、主に歩き・走り・振り向きです。これが終われば、実際にTVアニメーションで使われていたカットを割ることができます。

その1

とにかく朝からトレス・割り・トレス・割りの繰り返しで、あっという間に時間が過ぎていきます。最近心から思うのは、新人でも机がもらえる所に入ってよかったということです。なんと言っても、課題が終わってすぐにそれを見てもらえることがありがたいです。

聞く話によると、研修や動画期間は自宅作業になる所もあるらしいのですが、自分の場合は絶対自宅では集中できないので、そういう形態ではきっとダラダラしてしまったと思います。

机の事以外にも、会社によって作業方法はかなり違います。会社ごとの給料や待遇については全然公開されませんが、第一希望くらいは、就職活動をする前に一度聞いておくのも良いかと思います。教えてくれるかは分かりませんが。

その2

研修期間に入ることにより、普段の生活が劇的に変化しました。今ならアニメーターになる前に、一度社会に出ていても良いという考えも理解できます。

そんな中、急に不安になり研修初日は物凄く悩みました。夜も眠れなくて親に相談したり、友達に連絡したりして何とか落ち着きました。5月病とはまた違うのでしょうが、これが社会に出ることなんだなと感じました。それ以降は、何とか普通に過ごせてます。

今回の事だけに限らず、家族や友達には本当に助けられています。親にはかなり励まされました。理解を得ておいてよかった・・・。もし理解を得ていなければ、弱音を吐くたび「ほらみたことか」的なことを言われる気がします。

また、例え一年でも専門学校に行っておいて良かったとも思いました。同じ方向に向かっている友達がいるということは、非常に心強い。会社の同期とは、また違う安心感があります。

アニメーターは肉体的疲労に加え、精神的疲労が激しい仕事だと思います。精神の安定を与えてくれる家族や友達には、本当に感謝しています。

その3

今のところ休みなしで毎日終電で帰る日々です。まだ中割りのスピードが遅くて、なかなか課題が進みません。トレスは結構慣れてきたような気がするのですが。難しさは専門学校の課題の比ではありません。分かっているつもりでしたが、それ以上でした。

また時間がなくて他の勉強は全く出来ません。本当にアニメ一色の生活になりますので、学生時代は中割りやトレスの練習より、絵を描く練習を多くしたほうがいいと思います。

それにしても、課題の原画が結構豪華で、早く終わらして次の課題を見たくてたまりません。割りながらアニメ的な表現も自然に身についていきますし、こうやって成長していくんだと納得。

その4

トレスも少しは良くなってきているようで、人間成長するものだなと思う日々です。最近は研修ということを利用して、かなり自分の好き勝手にキャラを動かしています。ただ、顔だけは全然似ない・・・。これも経験らしいのですが、早く似せれるようになりたい。

最近、原画の方々に影響されて、ストップウォッチを買おうかなと思っています。まずは一秒を体にしみこませれば役に立つらしいです。動画の時点では必要ないと思われるかもしれませんが、私が解剖学を勉強していた頃、それが自分の力になったと思えたのは約1年後でした。「原画になってから練習するより、今の内からするに越したことはないだろう」という考えです。

明日もスタジオで課題です。あぁ図書館に行きたい。

一人暮らしをしながら、アニメーターをしている人を見るとすごいなぁと思います。金銭的な問題もありますが、よほど精神力が強くないと難しいと思います。

スタジオで出会った同期も、普通ならば友達というより競争相手になるし・・・。やはり気迫も違う気がします。

自分のいるスタジオは、かなり静かで、最初に想像していたアニメーターの姿とギャップがありました。学生時代、見学に行ったスタジオは、もっと騒々しい場所だったので。でも最近何となくですが、その意味が分かってきたような気がします。知り合いのアニメーターが、「無駄に話しかけられて気が散る」「周りで遊んだりしてるのを見るに耐えない」という理由でスタジオを移籍していました。もちろんそれだけが理由ではないでしょうが、理由の一部になっていることは間違いありません。

今いるスタジオはアニメーターを本当の意味での仕事にしたい、真面目に作画に集中したい人達が集まっているようです。最初からここにいると分からなかったけれど、邪魔をされず真面目に集中できることは、すごく恵まれてるのかも、と思いました。

その5

季節の変わり目には体調だけでなく、考え方も不安定になってしまいます。ただでさえ移り気激しく、いつもキョロキョロしているのに、こんな時期が重なると、見当違いの方向に考え込んでしまったりしています。自分を見失うことなく、慎重な行動が出来るような精神が欲しいです。

あー私は絶対に家では仕事は出来ない。今回は本当に痛感した。諦めました。

研修期間に空いた時間はなくて・・・。別に終電まで作業しろとか、日曜日も入れとかは言われてはいなくて、早く帰っても休んでもいいのですが・・・。ただ一言「上手くなりたかったら入ったほうがいいよ」って言われると、そりゃできるだけ入るしかないでしょう。

一日だけ早く帰ってみたりもしたのですが、結局作画自体が一番楽しいので他の事は霞んでしまいました。きっと動画・原画になっても、空いた時間なんてものは無いんだろうなと思いました。

そんな中、ちょっと疑問な事が・・・。なぜか作業をしていると「つまんないでしょ」「飽きただろ」とか声をかけてくる方がいるのですが、物凄くテンションが落ちます。これは試されているのか、本気で言われているのかは分かりませんが、ちょっと謎です。

その6

最近ありもしない揺れを感じたり、静止画のキャラクターが瞬きしたような気がしたり結構危ないです(笑)。原因はきっと、ブレや眼パチを割ったりしていて、結構な時間意識しているからでないかと・・・。夜に眼を閉じると、課題のキャラクターが動いてたりもします。

特に歩きや走りが難しく、駅でも他の人の歩き方を怪しまれない程度に見ています。

また、今は木に若干興味がありまして、身近な街路樹等をまじまじと見ています。リフレッシュにもなって悪くないかもしれません。鉛筆で上手く描けるようになりたい。

最近は目に映っている景色を意識して見るようになってきました。それが、気にしてみると、結構アクティブな動きを発見してで面白かったり。見えているものにパースラインを当てはめてみたり。もうクセみたいなものですが、こんなことでも何か役に立てばいいなぁと思う、今このごろです。

意外と体を動かさなくてもお腹は減ります。脳を使っているからか、本当に減ります。そのわりに消費カロリーは少なそうで・・・気をつけないとすぐ腹が出ますね(笑)。何か健康のための対策が必要かもしれません。どこでも出来て、道具も必要としない手軽な運動。・・・ヨガとか??

その7

いまさらですが絵を2枚描いてペラペラすると・・・動く!!。そんなことを再認識して驚きました。ホンと今更。わりといろいろ作れそうなので、考えてみようかなーと。まー自作の作品も停滞しているので、そっちを進めろって感じでもあるんですが。やりたいことはいっぱいです。

必ずしも「集中している=作業速度が速い」ではないことが分かってきました。

アニメーターに係わらず、上下関係は難しい。下からすれば、ゆるくされると調子に乗るし、きつくされると文句グチグチで恨む。どちらかというと後者の方がいいような気がする。調子に乗ると進歩が遅れる・・・ような気がします。・・・中間なんてあるのかなぁ。

何というか、自分のそばに区切りや変化が現れると、言われたこと以外何もしてこなかった自分を思い出して、いつも落ち込みます。絵に限ったことでもなく、すべてにおいて。何かをしたい、するべきだという気持ちはあっても行動に移せない・・・。

今まで、そのような事に直面した場合の対応は、その場からはなれるか、その気持ちを忘れるまで耐えるか・・・。もちろん今まで根本的な解決に達したことはありません。そろそろそんな中途半端な生き方から離れたい。さて、なにをしようか・・・。

全く悩みが解消されない日々が続き、時々なんでアニメーターになったのか、といつもと同じ問いにぶち当たります。以前に解消されたはずなのに、理由も理解していたはずだし、ここにも色々と書いているのですが、

その8

・・・本当にたった今この瞬間に、思い出しました。馬鹿だ。家に帰ってきて、家族と話して、アニメを見て落ち着いたのかなぁ。

私には夢を探して、一生懸命に頑張らなければならない理由がありました。だからアニメーターという仕事を見つけることも出来たし、今も働けています。どうして夢を探さずにいられるか、どうして努力しないでいられるか。

何も考えずにだらだらと生きていた自分に、本気で夢を追いかけていた、友人の死が教えてくれたことでした。忘れてはいなかったけれど、見えなくなっていました。さすがにこれ以上のアニメーターになった理由は見つかりません。このことをずっと胸に置いて明日も頑張ろうと思います。変な記事ですいません。

完全に方向を見失っていました。肩書きや仕事量に引っ張られてしまって、暴走していました。キャラクターが生きているように動かしたいと思ってアニメーターを目指したのに、それを忘れていました。

今日は何カットやったとか、早く原画になりたいとかだけを思いながら仕事をしていると、なぜ自分はこんな事をしているんだと疑問に思うようになりました。あげくに「辞めるか・・・」とか思ってみたりして・・・最悪です。

間違った考え方で仕事をしていると、間違った目標が達成されて、もちろん達成感はゼロです。
達成感がないので、なぜこの仕事を?という考えにつながってしまったようです。

暗い気持ちで家に帰ってきて、ふと見たのが、ものすごく生き生きしたアニメーションで「あっ!」と思い出し、呆けました。

もう忘れないぞ。

そろそろ・・・

今日、とあるアニメを見ました。

物凄い迫力・クォリティだったのですが、それよりも、それを「人間が作ったんだ」という考えが脳裏をよぎったときに、じわじわっと胸がこみ上げ、目頭を熱くしていました。いままで、こんな思いをしたことはなかったので正直驚きました。

私は自分が何かをしても、他人には何も伝わらないだろうと、どこかで決め付けていたのかもしれません。今日はその考えを改めるきっかけになりました。

よし、がんばろう・・・。

研修期間終了

研修期間も終わり、一つの区切りが出来ました。

私は過去のある事をきっかけに、自分に疑問を持ち始めました。そこから抜け出すきっかけとなったのがアニメーションです。特定のどの作品というものはなく、小さい頃から見ていたものが自分の中に染み付いていたようです。そこからアニメーションという表現に興味を持ち、今に至ります。

実を言ってしまうと、私の商業アニメーターとしての生活には期限が定めてあります。それまでにある目標に達することが出来なければ、それは商業アニメーターを辞めるときです。

期限を定めている大きな理由は、親の面倒を見るためです。今思い返しても、いままで生きてきて本当に幸せでした。それは、ほぼ100パーセント親のおかげだと思っています。期限までに親の面倒も見られない、恩返しも出来ないような実力しか自分に無いのであれば、それは完全に自分の責任であり、努力不足としか言いようがありません。

その時は、別の仕事に就きつつ、それまでの経験を生かして自主制作でアニメーションを制作するつもりです。

「なんだ、やめんのか」と思われた方もいらっしゃると思いますが、親をほっといて商業アニメを制作している自分など想像したくもない。後悔するのが見えています。アニメーション自体は一人でも続けることができるし、隅々まで自分勝手に作れるという点では商業アニメーターでは出来ないことでもあります。

どちらの道を進む事になるかはまだ分からないですが、共通した目標があります。

最後まで努力し続けることです。

たとえ何があっても、私の未来への選択肢の中にアニメを切り離したものなど存在しません。完全に魅せられてしまいました(笑)。

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