
動画との違い
・線質が様々。線がつながっていない
・動画の裏塗りに対して表で塗り分けている
・用紙の真ん中にも指示や番号が描かれている
スキャンして利用する素材ではないので線をスキャンに適した一定の太さにしたり、ペイント作業を想定して線をつなげる必要はありません。表に塗りがあったり、指示や番号などを用紙の真ん中に書いても同様に後の作業に支障は出ません。
原画番号
右に描かれているアルファベットと数字の組み合わせが原画番号です。

この原画には数字が複数書かれていますが、丸で囲まれた数字が振られています。
A(7)とB(2)になります。番号の下のENDはこのカット内で、そのセル(この原画で言うA・B)の最後の番号ということ。
Aセルはキャラクターの顔・体・ヘッドフォン、Bセルは髪の毛のようです。
動画素材にすると、Aセルは髪の毛がなく坊主頭になるパターンでしょうか。
番号の横に書いてあるようにA(7)の口の部分は「あき口」です。
大抵は「とじ口」も原画で描かれていて、「中口」は動画の工程で作成します。
その3枚を組み合わせてセリフに合わせた口パクの動きをつくります。
動画への指示
番号の下に書かれている目盛りのようなものが、動画への指示です。Aセルの場合は、
A④-A⑦間の”⑦寄り1/4”のタイミングの動作かつ”目が中目”の絵を1枚入れるということ。
Bセルの場合は、B①-B②間の真ん中のタイミングの動作の絵を1枚入れる。
矢印の方向がAと逆なのは、矢印の方向に髪の毛が戻る動きだからだと思います。
※Aセルは前方に乗り出す動き。
その他
髪の毛で隠れているあごから首のラインがうっすら描かれていますね。
この部分はトレスしませんが、
基準として描かれていると動画が中割りする際に作業しやすくなります。例えば、前後の絵で片方だけ首が全て髪の毛で隠れていたりすると、中割りで首が出てくる際の角度や太さが難しかったりします。
ほほの赤丸は、この範囲にブラシ処理を入れる指示です。
頬にあると、そのままに「頬ブラシ」と呼ばれます。

※こちらは株式会社インフィニットさんでのグッズ購入特典として配布された原画になります。